📢 この記事について:数字や制度の解説ではなく、20代経営者としての本音を書いた記事です。
れん|20代経営者
20代で起業した株式会社代表(法人3期目)。会社と個人のお金で迷ったこと・失敗したことを発信しています。▶ 詳しいプロフィール
税理士を変えようかどうか、半年くらいずっと迷っていた時期があります。決定的に何かをやらかされたわけではない。むしろ大きなミスはひとつもない。それでも、なんとなくモヤモヤが晴れないまま、毎月の顧問料を払い続けていました。
この「決定的な理由がないのに変えたい」という状態が、いちばん厄介だと思います。相手が明確に悪ければ話は簡単で、こちらも堂々と契約を見直せる。でも実際は違う。仕事はちゃんとしてくれる。人柄も悪くない。ただ、質問しても答えが遅い、こちらの事業のことをあまり覚えていない、聞いたことにしか答えてくれない。ひとつひとつは小さくて、口に出すと自分がわがままな気がしてくる。だから言い出せずに、また一ヶ月が過ぎる。
迷いが晴れたのは、モヤモヤの正体を紙に書き出してみた時でした。何が不満なのかを箇条書きにしてみたら、「ミスがある」ではなく「こちらから聞かないと何も出てこない」に不満が集中していると分かった。つまり僕が求めていたのは、税務処理の正確さではなく、事業の相談相手だったんです。ところが契約していたのは、正確に記帳してくれる人だった。求めているものと提供されているものがズレていた。それだけの話でした。
この気づきが大きかった。相手は契約の範囲をちゃんと果たしていたんです。僕が勝手に「もっと踏み込んで提案してほしい」と期待して、それが叶わないことに勝手に不満を溜めていた。悪いのはどちらでもなく、期待と契約のミスマッチだった。
そう分かってから、まず今の税理士に正直に伝えてみました。「記帳だけでなく、事業の相談にも乗ってほしい」と。すると案外あっさり、その範囲なら顧問料を少し上げれば対応できると返ってきた。向こうも、こちらがそこまで求めているとは思っていなかったらしい。結局、変えずに関係を作り直すことになりました。
この経験で学んだのは、「合わない」と感じた時、いきなり相手を替える前に、自分が何を求めているのかを言葉にする方が先だということです。求めているものが曖昧なまま相手を替えても、次の相手にも同じモヤモヤを抱く可能性が高い。問題が相手側にあるのか、期待の伝え方にあるのか。そこを切り分けないと、何度替えても満たされません。
士業との付き合いに限った話ではないと思います。取引先でも、従業員でも、外注先でも同じ。「なんとなく合わない」という感覚は大事なサインですが、そのサインをそのまま「相手が悪い」に直結させると、判断を誤る。サインの中身を分解して、自分の期待を点検する。そのワンクッションを挟むだけで、無駄に人間関係を壊さずに済むことは多いです。
今は、期待していることを最初にはっきり伝えるようにしています。遠慮して曖昧にしておくと、後で自分がモヤモヤを抱えるだけ。プロに頼むというのは、丸投げすることではなく、こちらの求めるものを言葉にして手渡すことなんだと、遠回りしてようやく分かりました。

