クラウド会計ソフト比較の記事では、freee・マネーフォワード・弥生会計 Nextを使いやすさ全般の観点で比較しました。今回は、2026年9月時点で対応が急がれている「電子帳簿保存法」への対応状況にしぼって、3社の違いを整理します。
そもそも電子帳簿保存法で何が必要か
詳しい制度の内容は電子帳簿保存法の対応チェックリストにまとめていますが、一人社長・小さな会社にとって特に関係が深いのは「電子取引データの電子保存」です。メールやECサイトでやり取りした請求書・領収書などのデータは、紙に印刷して保存するのではなく、データのまま検索要件を満たして保存する必要があります。
freee会計
freeeは全プランで電子帳簿保存の機能が標準搭載されており、追加料金なしで電子帳簿保存法にのっとった会計処理ができます。「ファイルボックス」機能に証憑をアップロードすると、電子帳簿保存法の要件を満たした形で保存・管理でき、要件を満たせば過少申告加算税が軽減される「優良な電子帳簿」の設定も可能です。
マネーフォワード クラウド会計
マネーフォワード クラウド会計にアップロードした証憑データは、電帳法対応のストレージサービス「マネーフォワード クラウドBox」に自動で保存される仕組みです。クラウド会計本体は優良な電子帳簿の要件(日付・金額での検索機能など)に対応していますが、証憑保存まわりを本格的に電帳法対応させるには、対応オプションの申込みや電子帳簿保存法の設定、社内規程の整備が必要になる場合があります。
弥生会計 Next
弥生会計 Nextは、JIIMA(公益社団法人日本文書情報マネジメント協会)による「優良な電子帳簿」の認証(認証番号:107300-00)を取得しています。証憑管理は「弥生証憑 Next」と連携する形で、アップロードした証憑をシステムが自動で読み取り、訂正・削除履歴も自動で確保される設計です。優良な電子帳簿の届出をすれば、過少申告加算税が5%軽減される特典も利用できます。
こんな人にはこれがおすすめ
- とにかく追加設定・追加料金を増やしたくない人 → freeeが向いています。標準機能だけで電帳法対応が完結するため、証憑管理サービスを別途契約する手間がありません。
- 給与・請求書・経費など、会計以外の業務もまとめて1つのサービスに寄せたい人 → マネーフォワードのクラウドBox連携が向いています。証憑保存だけでなく、バックオフィス業務全体を1つのIDで管理したい会社に合います。
- 顧問税理士との相性や、老舗ソフトの安心感を重視する人 → 弥生会計Nextが向いています。JIIMA認証を取得済みで、税理士側も使い慣れているケースが多いです。
- まだ会計ソフト自体を決めていない人 → 電帳法対応だけで選ぶよりも、日々の入力のしやすさを優先した方が長く使えます。まずは会計ソフト診断ツールで自分に合いそうなソフトを確認してみてください。
まとめ
3社とも電子帳簿保存法そのものには対応していますが、freeeは追加料金なしで会計ソフト単体に機能が組み込まれているのに対し、マネーフォワードと弥生は証憑管理を専用サービス(クラウドBox/弥生証憑Next)と連携させる設計です。証憑のやり取りが多い会社は、この連携部分の使い勝手も含めて比較すると失敗が少なくなります。
自分にどのソフトが合いそうかは会計ソフト診断ツールでも簡単にチェックできます。
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れん|小さな会社の実務ラボ
小さな会社を経営しながら、会社のお金・経理・業務サービス・AI活用について実際に試し、実体験ベースで発信しています(20代で起業した株式会社代表・法人3期目)。
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