経費と私費の線引きに毎回悩む話|「得か損か」で決めるのをやめたら楽になった

経営・起業

📢 この記事について:数字や制度の解説ではなく、20代経営者としての本音を書いた記事です。

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れん|20代経営者

20代で起業した株式会社代表(法人3期目)。会社と個人のお金で迷ったこと・失敗したことを発信しています。▶ 詳しいプロフィール

経営者になると、「これは経費で落ちますか?」という会話を、やたらと耳にするようになります。会食も、本も、移動も、線引きが曖昧なものはたくさんあって、そのたびに「これは経費か、私費か」と一瞬考える。この判断、地味だけど、けっこう頭とエネルギーを使うんですよね。

役員報酬を月8万円に抑えている僕にとって、経費と私費の線引きは、生活にも直結する切実な問題です。会社の経費で落とせるなら、少ない役員報酬から出す必要がなくなる。だから、つい「これも経費にできないか」という発想に引っ張られる。最初の頃は、グレーなものをどうにか経費に寄せようと、あれこれ理屈を探していた時期もありました。

あるあるだと思うのですが、取引先とのランチが単なる食事なのか、交際費と言えるレベルの打ち合わせなのか、毎回微妙に悩みます。出張のときも、ホテルのグレードをどこまで上げていいのか、移動をタクシーにするか電車にするか、「経費だから」を理由に少し贅沢を正当化しかけている自分に気づく瞬間がある。本や勉強会費も、仕事に関係すると言えなくもないものはたくさんあって、その「言えなくもない」の範囲を自分でどこまで広げるかは、結局すべて自己申告なんですよね。

でも、この「なんとか経費にできないか」という考え方をしていると、支出のたびに小さなストレスが積み重なるんです。この飲み会は事業に関係あると言い張れるか。この買い物は仕事のためだと説明できるか。毎回そんなことを考えていると、お金を使うこと自体が、なんだか後ろめたい作業になってくる。節税で浮く額はたかが知れているのに、精神的な消耗のほうがずっと大きい。これは割に合わないな、と途中で気づきました。

そこで僕は、判断基準を「得か損か」から「胸を張って説明できるか」に変えました。税金が安くなるかどうかで判断するのをやめて、「これは事業のための支出だと、迷わず言い切れるか」だけで決める。言い切れるものは経費にするし、少しでも「これは苦しいな」と感じるものは、最初から私費にする。得を追いかけるのをやめて、後ろめたさのない状態を優先することにしたんです。

この基準に変えたら、驚くほど楽になりました。まず、支出のたびに悩まなくなった。判断がシンプルだから、迷いがない。そして、後から「あれ大丈夫だったかな」と不安がぶり返すこともなくなった。グレーなものを無理に経費に寄せると、その一件がずっと心に残り続ける。それがなくなっただけで、経営の精神的な負荷がぐっと減りました。

もちろん、正当な経費をきちんと計上するのは当然のことで、遠慮する必要はありません。事業のために使ったお金は、堂々と経費にすればいい。僕が線を引きたいのは、「事業のため」と胸を張れないものを、税金対策のために無理やり経費に混ぜること。そこにこだわると、得られる金額に対して、失う安心感が大きすぎる。

お金の使い方には、その人の姿勢が出ると思います。少しでも得をしようとグレーに寄せるのか、多少損でもクリーンでいることを選ぶのか。どちらが正しいという話ではないけれど、少なくとも僕は、後者のほうが長い目で見て自分を守ってくれると感じています。役員報酬が低い分、経費に頼りたくなる気持ちはある。でも、その誘惑に流されず、説明できるものだけを経費にする。地味だけど、この一線を守ることが、結局いちばん心穏やかに経営を続けるコツでした。

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れん|小さな会社の実務ラボ

小さな会社を経営しながら、会社のお金・経理・業務サービス・AI活用について実際に試しています。経営する中で「これは使えた」「ここで困った」「もっと早く知りたかった」と感じた実体験を中心に、「今日のネタ🍣」として発信しています。

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